各業界のプロに学ぼう「本じゃ読めないアフィ講座」
皆さんこんにちは。フリーでディレクターをしている落合豊です。
アクセスは多いのにクリック数が上がらない、とお悩みの方はいらっしゃいますか?
今回は、そういった方に向け、「クリック率」を上げることを目的に、ユーザーの行動を支配する「導線設計」について具体例を交えて解説してまいりたいと思います。
※乱暴に「支配」と書きましたが、そこにはユーザーの行動を先読みしてレイアウトを行うという意図が込められています。
さて、ユーザーがサイトを訪問したときに、スクロールなしで表示される領域を一般的に「FirstView(FV)」といいますが、アフィリエイトにおいては、その領域内に広告を配置することが大切です。
それは、スクロールもクリックもせずにサイトから離脱してしまうユーザーの広告への接触機会を高め、取りこぼしを防ぐためです。
私がレイアウトする場合、1ページ内でユーザーが広告に接触するタイミングは下記の4回です。
◆ ユーザーが広告に接触するタイミングの例
【1】 サイトを表示した瞬間
【2】 コンテンツを読む直前
【3】 コンテンツを読み終わった直後
【4】 サイトを離れる直前
私の経験上、サイトジャンルが違ったとしても
【2】が最もクリック率が高く、
【3】が最も購入率が高い
という傾向が確かにあります。
ただし【3】については、コンテンツと広告に関連性があった場合のみ成果が上がります。【1】と【4】については、取りこぼしを防ぐことが目的です。
導線設計を行う上でたいへん参考になるのは、各ジャンルの「大手情報系サイト」です。それらは必ずユーザーの導線を予測して広告を配しています。
そして、そういったサイトでは、通常通りに閲覧していけば、前述の【1】~【4】の順に広告が配置されているケースが多いのです。
先に挙げました例のように広告を配置した場合、「コンテンツと広告に関連性がある」という条件がそろえばクリック率は15%を超える場合もあります。
確かに、アフィリエイトサイトに掲載する広告を選定する作業には、とても時間がかかります。しかし、そのページのパフォーマンスはこの作業が明暗を分けますので、関連する広告を探す作業には、時間を惜しまないでくださいね。
また、突然ですが私は「クラブDJ」という職業を尊敬しています。その理由は、言葉も文字も使わずに「選曲」だけで観客を最高の気分にさせることができるからです。
優れたDJならば、30分もあればその場にいる観客の興奮状態を最高潮にまで持っていくことができるでしょう。
DJの基本は、「つなぎ」と呼ばれる、曲と曲を自然な形でつなぐ作業です。最も盛り上がる曲を唐突にかけてしまうと、そのテンションに観客がついてこられず、「不発」に終わってしまいます。
しかし、観客のテンションを敏感に感じ取り、曲が変わるごとに自然な流れでつなぎを施して徐々にテンポアップしてゆけば、観客は自分でも気付かないうちに踊ってしまいます。
アフィリエイトを行う私たちの役割は、潜在的に購買意欲を持っているであろうユーザーを、自分のサイト内で最高の気分にさせてから、広告主のサイトへ送り込むことです。
あなたの「つなぎ」が不自然なら、ユーザーはげんなりして帰ってしまいます。逆に、あなたのDJプレイが上手なら、ユーザーはECサイトで踊り狂ってくれるでしょう(笑)
最後にもう一度言います。「コンテンツと広告に関連性があるかどうか」が重要です。これを、いつも心に留めておいてくださいね。
次回はユーザーの心理をコントロールする「デザイン」について解説してまいります。