各業界のプロに学ぼう「本じゃ読めないアフィ講座」
皆さんこんにちは。フリーでディレクターをしている落合豊です。
あなたのサイトのデザインは優れていますか?
あなたはデザインが得意ですか?
今回は、アフィリエイトサイトでユーザーの心理をコントロールするための「デザイン設計」について解説してまいりましょう。
さて、私はデザインを始める前に必ず自分に言い聞かせる言葉があります。
「Webデザインは文字を読みやすくするためのテクニックのひとつで、文字で伝えきれないサイトの“印象”を補うための手段にすぎない」
情報の詰め込みすぎは良くないと言われていますが、それはデザインも同様で、装飾や色数を増やすほどにあなたがデザインに込めた意図が薄まってしまうことがあります。
また、グラデーションの多用も禁物で、垢抜けないデザインに見えるときはその原因を突き詰めるとグラデーションの使い方に問題があったというケースも少なくありません。
デザインに不慣れな場合、現状のデザインを見て何が足りないのかを考えがちで、アイコンや挿絵画像を足し過ぎた結果、統一感の無いサイトになったり、情報量が多すぎて煩雑に見えるサイトになったりすることがあります。
デザインは、アートとは別物で、「いかに使いやすいか」「いかに読みやすいか」という合理性を追求しなければなりません。
また、アフィリエイトサイトのデザインを行う上で最も目立たせなければならないのは「広告」であり、デザインが主張しすぎて広告に勝ってしまうとクリック率の低下を招き、広告主のサイトへユーザーを効率的に誘導できなくなってしまいます。
あくまでもデザインは補助的な役割に留め、無駄なデザインの作業がなくなるようにしましょう。
以下、押さえておくべきポイントをご紹介します。
◆ カラー設定を間違わない
文章がとても読みやすく、扱っている商品も信頼できそうなのに、なぜか「そこで買いたいと思わない」という印象を受けるサイトを見たことはありませんか?
その場合、カラー設定に問題があるケースがあります。多くのECサイトは、ベースカラーに赤や黄色の暖色を用いています。
◆ 背景色だけで目立たせる
ユーザーに注目してもらいたい箇所に、工夫を凝らした派手な画像を配置しているサイトを見かけることがあります。
しかしその画像は本当に必要でしょうか?背景色を変えるだけの方が「すっきりと目立って読みやすくなった」というケースも少なくありません。
◆ 気持ち良い余白をつかう
文字だけでも美しいデザインができてしまう「文字組み」という方法があります。
デザイン歴が長い人ほど余白には気をつかいますので、文字間や行間、文字サイズ、画像と文字のスペースをもう一度見直して、本当に読みやすいかどうかを確認しましょう。
◆ 画像は必要なときにだけ効果的に使う
時間をかけてデザインされたその画像は本当に必要ですか?文章で伝えきれない情報を補うために、画像は効果的に使いましょう。
誰からも好まれるような嫌味の無いデザインで、気持ち良く文章を読んでもらえるものが優れたデザインだと私は考えています。
ベースがゼロに近い状態ほど、あなたがデザインした画像は効果的にユーザーの心に届くでしょう。
以上、今回の連載はこれで終了です。これまでにお伝えした情報が、皆さんのお役に立つことができれば幸いです。
それでは、またの機会にお会いできることを祈りつつ、お開きといたしましょう。最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。