各業界のプロに学ぼう「本じゃ読めないアフィ講座」
皆さん、こんにちは。株式会社ヘノブファクトリーの谷脇しのぶです。
今回からの連載で私がお届けするのは、現在お持ちのサイトを今よりも有効に活用し、思い通りに効果を出せるようにする手法。
題して、「“PDCA”をぐるぐる回すサイト運用方法」です。
皆さんは、月に一度、あるいは週に一度、多い方であれば毎日のようにサイトを更新されていることと思います。
そしてアクセス数やクリック数、売り上げなど、自分が行ったことに対する「結果」を何らかの形で確認していると思います。
そういった「考えて、行動に移し、結果を見て、次に活かす」というサイクルのことをマーケティング用語で「PDCAサイクル」といいます。
◆「PDCAサイクル」
◯ Plan(計画)
↓
◯ Do(実行)
↓
◯ Check(評価)
↓
◯ Act(改善)
※以上の4段階を繰り返すことから、「PDCAを回す」という言い方をします。
意識的にそしてスピーディにPDCAを回していくことで、
・「ウチのサイトのコンバージョン率はだいたい0.86%なのか?」
・「“保険 シミュレーション”というキーワードで訪れてきた人は資料請求につながりやすいかも?」
など、たくさんの「仮説」を立てることができます。
そして、初めは何となく立てた仮説でも、1か月、3か月、1年とPDCAをぐるぐると回していくうちに、確信的な「事実」が浮かび上がってきます。
その「事実」を積み重ねることにより、戦略はより強固なものになり、サイトをどんどん良い方向に導いていくことができるようになります。
このようにPDCAは、やることは至ってシンプルながらも、とても効果的な業務管理手法なのです。
PDCAサイクルについての詳しい説明は、以下をご覧ください。
◆Wikipedia/PDCAサイクル
2010年5月に開催された「アクセス解析サミット2010」でユニクロの高林千歌氏は、朝の30分間でPDCAサイクルのC(Check)とA(Action)を毎日実施しているという内容を話されたそうです。
1日でPDCAを回すのは非常にパワーのいることですが、だからこそ、ユニクロの驚異的な伸びや新たな商品戦略が生まれているのかもしれませんね。
一方で、2009年5月には千趣会がオムニチュアのASP型Webサイト分析サービス『OmnitureSiteCatalyst』を導入し、PDCAサイクルでサイトの競争力を向上させているというニュースがWebに掲載されました。
高度なアクセス解析により、サイトを訪れるユーザーのニーズを細部まで把握できるようになっただけでなく、導き出した答えから改善点をスピーディにサイトに反映できるようになったといいます。
サイトユーザーの行動傾向や、サイトプロモーションの効果を分析することが、会員数と売上のアップにつながっているPDCA戦略の好例ですね。
次回は、そんなPDCAサイクルをぐるぐる回すために便利なツールをご紹介していきますので、お楽しみに。